うなぎの豆知識

浜名湖産 活うなぎの蒲焼き

うなぎと健康

うなぎはきわめて栄養価が高くバランスに富んでいる為、優れた食品と言われています。
奈良時代には大伴家持が痩身の吉田石麻呂へ「石麻呂に 我物申す 夏痩せに 良しといふものぞ 鰻(むなぎ)捕り喫(め)せ」と歌っております。現代の言葉に直すと「石麻呂さん、夏痩せに良いそうだから、うなぎを採って食べてください」と歌われた事から、古くから健康の為にうなぎが食された事が伺え知れます。

ビタミン類

ビタミンA

ビタミンAは皮膚や粘膜のうるおいを保つ・視覚障害の予防・カロチンの吸収を助けるなどの効果があるといわれています。他にも風邪の抵抗力をつけたり、最近感染から体を予防するような働きをもっています。また、ビタミンAが欠乏すると、生殖機能が衰え精子の量が不足してくる、成長が抑制されるなど、様々な障害が起きてきます。 うなぎ100gにビタミンAは5000IUです。これはチーズの約4倍、たまごの約6倍あり、一日に必要なビタミンAを蒲焼一人前でまかなえます。

ビタミンB1

ビタミンB1が不足すると脚気、脳貧血、立ち眩み症状がでます。また、不足すると食欲 が減退し、消化不良を起こしやすくなります。さらに神経の働きを鈍らせ、疲労感を強 め、記憶力の低下を招きます。 ビタミンB1は炭水化物の代謝をスムーズにし、体調を整 える作用があります。
うなぎには、牛乳の25倍、ほうれん草の10倍のビタミンB1が含まれています。 うなぎ100gでビタミンB1の1日分が補えます。

ビタミンB2

ビタミンB2は、発育に欠かせない栄養素。成長期に ビタミンB2が不足すると発育不全 をおこします。ビタミンB2はタンパク質、脂質、炭水化物の代謝をスムーズにし、体調を 整える作用があります。
うなぎは魚介類の中で100gでビタミンB2の含量のもっとも多く、100gで一日に必要 な量の半分以上を補えます。牛乳の5倍、ほうれん草の5.7杯もあるんです 。

ビタミンE

人間の体には約60兆個の細胞があります。この細胞に必ずある細胞膜の構成の活性 に役立っているのがビタミンE。、ビタミンEは、細胞が老化するのを防ぐ役割をしている のです。そのため、ビタミンEによって肌のつやがよくなり美容効果も期待できます。 ビタミンEは、他にホルモンのバランスをコントロールし不妊症、早産、自立神経失調症 を防いだり、男性の生殖機能を高める、未熟児を健全に発育させるなどの効果もあるそ うです。 うなぎ100gでビタミンEは4.9mg。日本人の所要量は6~10mgです。

その他ビタミン

  • ● ビタミンB6

    ビタミンB6は血糖値を維持したり、免疫力を高めるといった働きをします。ビタミンB6が不足すると貧血や肌荒れ・皮膚炎、ニキビや吹き出物、口内炎ができやすくなります。

  • ● ビタミンB12

    ビタミンB12は、葉酸と協力して赤血球の生成や神経細胞の修復をする働きをします。ビタミンB12が不足すると貧血や肩こり、腰痛、しびれや神経通、目の疲れなどの症状ができます。

  • ● ビタミンD

    ビタミンDは小腸からのカルシウムやリンの吸収を助け、骨や歯の成長を促進します。とくに鰻の肝に多く含まれ、またうなぎはカルシウムも多く含まれている為、吸収効率が良い食べ物です。

ミネラル類

カルシウム

カルシウムは、歯や骨を丈夫にします。 カルシウムは、 うなぎ100gあたり150mgあります。 成人一人当たりの一日に必要な カルシウム量は600mgですからその1/4が期待できます。 尚、うなぎには牛乳の1. 5倍、ほうれん草の2.5倍のカルシ ウムが含まれています。

その他ミネラル

  • ● 鉄

    体内の鉄分が、不足すると貧血になったり疲れやすく忘れっぽくなります。 うなぎ100gあたり0.8mgあります。 成人一人当たりの鉄は10~12mgです。 但、 鉄分の吸収にはビタミンCが必要ですので、うなぎに含まれた鉄を吸収しようとするなら 野菜を一緒に取るようにしてくださいね。 

  • ● ビタミンB12

    ビタミンB12は、葉酸と協力して赤血球の生成や神経細胞の修復をする働きをします。ビタミンB12が不足すると貧血や肩こり、腰痛、しびれや神経通、目の疲れなどの症状ができます。

  • ● 亜鉛

    亜鉛は不足すると味覚障害、男性の場合、前立腺肥大の原因になります。 うなぎには亜鉛が2.7mgあります。 成人一人当たりの一日に必要な亜鉛は15mg。 牛乳の9倍、ほうれん草の5.4倍の亜鉛が含まれています。

脂質類(高度不飽和脂肪酸)

うなぎの美味しさの素、脂質はDHA。EPAを多く含んだ高度不飽和脂肪酸が豊富です。牛や豚、鳥の脂質とは違い常温でも固まらない性質があります。また不飽和脂肪酸は悪玉コレステロールを減らし、善玉コレステロールを増やす作用があります。

DHA

DHA(ドコサヘキサエン酸)は、脳の働きをよくする常になくてはならない栄養素です。 胎児期には脳細胞の数を決定し、乳幼児期から小中学生の頃までには、脳細胞の成 長を促進し、成人期には脳の神経細胞の突起をのばしていきます。さらに、老年期には 脳血管の詰まりを防いで痴呆を予防します。 うなぎ蒲焼100g中にはDHAが、1332mg含まれています。うなぎはDHAのよい供給源です。

EPA

EPA(エイコサペンタエン酸)は、脳梗塞、心筋梗塞といった血管の病気の予防に非常に効力があります。 また、コレステロール、中性脂肪を減らす働きがあります。コレステロール、中性脂肪は脂 溶性の物質で、血液中に存在します。コレステロールは多くなりすぎると血管壁に留まり 動脈硬化の原因になります。また中性脂肪が増えると皮下脂肪が増え、脂肪肝、心臓 肥大の原因になります。蒲焼100g中にはEPAが742mg含まれています。

その他栄養素

コラーゲン

うなぎの皮の内側に多いコラーゲンは皮膚の主成分。肌の新陳代謝促します。

コエンザイムQ10

コエンザイムQ10は体の中でエネルギーを生産するに必要な補酵素です。

ムコプロテイン

うなぎのヌルヌルの成分はムコプロテイン(ムコ多糖質)と言い、胃腸の粘膜の保護や消化吸収を助ける働きがあります。

カロリー

カツ丼 900Kcal
刺身定食 719Kcal
とんかつ 876Kcal
ミックスサンド 682Kcal
カルボナーラ 756Kcal
天丼 752Kcal
うな丼 647Kcal

他の料理と比較してみるとカロリーは、意外と少ないですね。

上記の通り、うなぎはビタミンやミネラル等が豊富で栄養価が高くバランスが良い食品です。しかしビタミンCや食物繊維が取れない為、野菜と一緒に頂くとさらに健康や美容に効果が期待できると言われています。